時に、スピーチの機会というのは突然訪れる。
「それでは〇〇さんに締めてもらいましょう!」とか
「〇〇さん、一言頂けないでしょうか?」とか言われたとき、
あなたならどうするだろうか。
どうするってまあ、無理矢理でも喋るしか無いのだが、
ここで青ざめ、うろたえては格好がつかないというものである。
当然、即興で良いトークを成立させるというのは難しい。
しかし、成功すれば尊敬の眼差しを集めることは必至で、
拍手の中、自分の席に戻るまでの道はさながらレッドカーペットである。

では、どうすればそんなトークができるのか。
ずばり、テケテケ天国発案「『人生は〇〇に似ている』式ドリル」をこなすことである。
一度は聞いたことがあるだろう、
人生を何かに例えて話すというパターン。
ゴルフのコンペであったら、
「人生はゴルフに似ています。
目的地へと、最短の距離と時間でたどり着ける人はそういません。
まっすぐ進むはずが右に曲がり左に曲がり、時に雨風に邪魔されたり。
しかしゴールしてから振り返れば、
寄り道した場所たちも全て含めて、歩んできた道なのです。」

と、こんな感じである。
まあなんとなく「どこかの誰かが言ってそう」な雰囲気は伝わると思う。
もちろんゴルフ以外でも、登山とか結婚とかもう何でもいいのである。
このように「人生は〇〇に似ている」の〇〇、案外なんでも当てはめられるのではないか。
ならば、この〇〇にランダムで単語を当てはめ、
即興でスピーチをしてアドリブ力を鍛えよう、という試みである。
さっそく発案者である私が例を見せたいのだが、ルールについてだけ。
「〇〇」に当てはめる単語を選ぶため、こちらのサイトを使わせて頂く。
https://tango-gacha.com 「ランダム単語ガチャ」
出てくる単語の難しさ(常用的か否か)を5段階で選べるようだが、
発案者の立場として最難度のLv.5まで出るように設定する。
ランダムに単語を選出したのち、
その単語を「人生は〇〇に似ている」にあてはめて文章を書く。
ランダムに単語が出たら、それを入力し即、制限時間2分のタイマーを切る。
タイムアップの時点でキーボードより手を離し、文章は改変禁止。
でははじめよう。
一回目
単語 「握力」
人生は握力に似ている。
握るという言葉にはいろんな意味があり、
人の弱みを握るというマイナスな意味もあるし人の手を握るという温かい意味も持つ。
このどちらを選ぶかは皆さん次第である。私は近くの大切な人の手を握ることこそが人生で大切なもくhぃようかと思うので、
ぜひ握力もそういう使い方を
タイムアップ。
2分とは意外に短いものであった。
誤字もあるが臨場感を残すためそのままにしておく。
そしてなにより楽しい。
早速二回目に行こうと思う。
二回目
単語「朝日」
人生は朝日に似ている。
朝差し込む光、朝日。
1日の始まりを皆に知らせるものであり、暖かく皆が求めているものである。
何か始まりの象徴として皆に良いイメzーをもたらす存在であるなら人生は朝日である。
タイムアップ。
「朝日」という難易度が非常に低そうなものであったが個人的には若干不本意な結果である。「人生は朝日に似ている」でなく「朝日のようになりたい」という結論になってしまった。
三回目
単語「真っ赤な嘘」
人生は真っ赤な嘘に似ている。
嘘をつくというのは当然褒められた行為では無いが、
易しい嘘というのもある。
人を守るため、傷つけないための嘘、というのもある以上、
否定はできないが、
バレたときに相手がどう思うかを想定できればなおよい。
嘘のように易しい人になりたいと思う者である。
タイムアップ。
「〇〇な〇〇」というパターンが出たことにまず動揺したが、
これくらい具体的なワードの方がやりやすい気もする。
二回目同様、むりやり文章を締めることはできたが、
溢れ出すものがないという証拠でもある。
そういう意味では「握力」が一番面白かった。
お試し程度にやってみた感想だが、とても面白い。
最近フリースタイルバトルの動画ばかり見ていたので、即興で何かにチャレンジというものに憧れる気持ちがあったが、ちょっとだけそれが満たされている。
ただ難しいのは難しく、「ゴルフ」や「登山」のように「人間が行うもの」以外のワードは完成させづらい。
そしておそらくだが、抽象的でいかにも簡単そうなワードのほうがまとめにくい気もする。
今回最難度は「朝日」であった。
面白かったので今後たまにチャレンジしたいと思う。
あと二人同時にやってどちらがハイクオリティか競う対戦方式にしても面白そうである。