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音楽コラム

(前編) 暑い日は「溶けそう」で、自分が嫌な日には「溶解しそう」

 

とんでもなく暑い日には体が溶けそうになる。
アイスがだらだらと溶けていくように、身体も。

この溶けそう、という表現。自分で使う時もあるし周りから聞く時もある。
そんなときに思い出すことが一つあって、「溶けそう」に似た言葉で「溶解しそう」という表現についてだ。

一般的といえる表現ではないし、私もリアルで人の口から聞いたことはない。
大学生の頃読んだ、「空が灰色だから」という漫画で使われていたのだ。
それがすごく印象に残っている。

作中では、自分の発言をいちいち後悔して自己嫌悪に陥る女の子の、心の声として使われていた。

この「溶解しそう」という表現には私の何かを言い当てられた気持ちであった。
当時、言語化はできなかったが私も「溶解しそう」な時があったのだ。

 

 

以下はあくまで私の「イメージ」の話なのだが、
まず、「溶解」というとただの「溶ける」よりも化学的な香りがする。
そして、「溶ける」は物質が外側から崩れていくのに対し、
溶解は内側や外側関係なく、全体が元の形を保っていられなくなるような感じ。

これが人の精神的なものに当て嵌められるとしたら。
以下、もっと飛躍したイメージになるが、
人のコンプレックスや負の意識というのは毒のようなもので、禍々しい紫色をして体内に溜まっている。
日々がうまくいかないとそれが煮詰まって、より暗く、黒くなっていき、
「もうだめだ」となると身体全体を犯して、溶かしてしまう。

暑い日に使う「溶けそう」は、やはりアイスなどのイメージがあってどこか爽やかだし、
そんな中溶けたとしてもアメリカのアニメのようにポップな描写で溶けると思う。

「溶解」はきっと、砂糖をフライパンで煮詰め過ぎた時のように不快な物体として残るだろう。
ねっちゃねちゃして取れないやつだ。

こんな感じだ。
だらだら説明したが、伝わった自信がいまいちない。
でも、大丈夫。

「溶けそう」と「溶解しそう」、それぞれのイメージを説明するにぴったりの2曲があるのだ。
しかも、元は一曲ながら、アレンジの差で「溶けそう」と「溶解しそう」の違いを生んでいる。

そちらを後編にて紹介したい。
つづく。