「これって〇〇のパクリじゃないか」とすぐ指摘する人間は、自分がその分野に関して無知であることを晒しているようなものだ。
アーティストが何か新作をリリースし、それが一定数以上の人数に見られると、必ず「パクリ指摘」の声が上がる。
こういった声は昔からあるので見慣れたものではあったが、これが無知を晒す行為であるというのは割と最近考え至ったことであった。
一つの分野に関してある程度知っていくと、
同じように見えるものでも微細な違いがあって、そういう部分にこそクリエイターの気概のようなものが込められていることが理解されていく。
ちょっと極端な例えだが、
白の無地Tシャツを着ている人を見かけて、「うわっ、その服、ユニクロとかGUのパクリじゃん」という人がいたとしたら、
その人が服というものに詳しくないというのは明らかだろう。
同じ白のTシャツというカテゴリでも、その枝分かれっぷりといったら凄いはずだ。
まず「白」という色にも種類がある。雪のような純白もあれば、ベージュに近いようなクリーム系の白もある。アンミカも200色あるといっていたから間違いない。
そして当然、どんな生地で、どれくらいの厚さで、どの部分の丈や幅はどれくらいで、など本当に細かい選択が重なった末に一枚のシャツができているのだ。
そこを知らずに、例のように「パクリだ」と言ってしまってはいけない。
こういった行為は、作り手側に対しても当然リスペクトに欠けた行為であるし、
なにより自らの無知を晒していて、いいことが何もないので辞めとこうという話である。
余談だが私はヘビーウェイト系(生地が分厚く重たいタイプ)のTシャツが好きである。
透けたりしないし、分厚い分タフなのでガシガシ着れて大変良い。
商品リンクでも貼りそうな流れだが、そういうのは別にない。ほんとうに言いたかっただけである。
