OK 余裕 未来は俺等の手の中
心の声メロディ化計画とは (1曲目 お別れの歌-never young beach)
※上の記事を読まなくても本記事は楽しめます。参考まで。
トラブルやハプニングに直面しても取り乱さない人間、というのはクールである。
内心取り乱していようが、それを表に出さなければある程度の格好はつくのである。
たとえばあなたは意中の相手とデートをしているとする。
場所はレストラン。
ある時、相手が水の入ったグラスを派手にぶちまけてしまった。
グラスは割れ、足元にビシャーと広がる水。
慌ててはいけない。冷静を装うのだ。
実は割れたグラスが足にぶっささっていようとも、
昨日買って、今日初めて履いてきた革靴がみずびたしでも。
そして、相手が何か言う前に「大丈夫？」と声をかければベストである。
と、まあ理想のようではあるが、
これができる人間というのは意外にも多くいる。
なぜなら、良い格好をしたい相手が目の前にいるからである。
問題は誰も見ていない、一人の時である。
ただいま、と誰もいない部屋へ呼びかけ、
あなたは一人暮らしの家に帰ってくる。
コンビニ袋のシャカシャカという音だけが悲しく響くワンルーム、
ティファールでお湯を沸かし、カップラーメンを作る準備を始める。
そして沸いたカップにお湯を注ぎ、そろりそろりとテーブルへ運ぶ。
しかし、足元のタコ足コンセントに足が絡み、
すべての中身を床のカーペットへぶちまける。
熱湯で火傷こそしなかったものの、
ひろがるスープ、立ち込める湯気、香る豚骨の調べ。
そんなときでも平静を装えるだろうか。
心で唱える「OK,余裕」が出てくるだろうか。
言葉にならない言葉を発したりしながら、壁をぶん殴ったりしてないだろうか。
広がったスープと具を掃除しながら、
OK,余裕と唱えられるなら、あなたは本物の強者である。
平静を保とうとするのは、いい格好をしたいからではない。
こんなことで取り乱す自分ではない、と自らに言い聞かせているのである。
そして本当にそんな自分になっていく。
今日は2021年1月7日、1都3県に二度目の緊急事態宣言が出された日。
こんな暗くなりがちな現状とどうにかして付き合っていかなければならない中、
考えた理想の話である。
